初めての恋はあなたと。番外編

19時。
駅前のオシャレなレストランで合コンが始まった。

女性も男性も4人ずつ。
女性の方は私と理香子と、あと2人は理香子と同じ会社らしい。
そして男性の方は1人が理香子と知り合い。
そしてあとの3人はその男性と仕事仲間だそうだ。


「とりあえず乾杯ー!」


理香子の声で思っていたより、和やかに合コンは始まったのだった。



「はぁー…」

私はレストランの個室トイレから出て、化粧台の前で盛大な溜め息をついた。

合コンが始まって約1時間。
全員歳が近いということで、私を除く7人はすぐに打ち解けた感じがした。

私はというと出来る限り目立たないように、話しかけられたら返すという感じで過ごした。

いつ抜けようかタイミングを見計らっていたけれど全く掴めず、とりあえずトイレで席を外してゆっくり考えようと思った。

しかし席を外しても何も思いつかない。

こうなったら急用が出来たとか嘘ついて抜けようかな…。
1時間はいたんだし十分だよね?

一人で納得し化粧室の外に出た。
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