初めての恋はあなたと。番外編
グッとドアを押し、部屋に入った。
部屋には男女が二人。
彼女は入口に遠いイスに座っており、男はその近くに立っていた。
彼女が他の男と二人きりでいたことにイライラしつつも出すわけにはいかない。
あくまで今は営業課の課長だ。
しかし俺の機嫌の悪さを感じ取ったのか、
「お疲れ様です」
と言って男は部屋から出て行った。
しっかりドアを閉めて。
彼女の方を振り返ると立ち上がっていて、訳が分からないといった顔でこちらを見ている。
そんな表情さえ可愛いと思う俺は重傷だろう。
「千夏」
「は、はいっ」
そう声をかけると彼女は勢い良く返事した。
そんな彼女の必死な姿に、思わず笑いそうになるが堪える。
とにかくあいつが誰なのか知りたい。
子供みたいに嫉妬していることぐらい分かっている。
それでも、かっこ悪い自分を晒してまで知りたいと思うのは、彼女のことがどうしようもないくらい好きだからだろう。
しかし、初めてばかりの千夏に混乱だけはさせたくない。
自分の気持ちを押し付けるのではなく、理解してもらえるように言わなければ。
部屋には男女が二人。
彼女は入口に遠いイスに座っており、男はその近くに立っていた。
彼女が他の男と二人きりでいたことにイライラしつつも出すわけにはいかない。
あくまで今は営業課の課長だ。
しかし俺の機嫌の悪さを感じ取ったのか、
「お疲れ様です」
と言って男は部屋から出て行った。
しっかりドアを閉めて。
彼女の方を振り返ると立ち上がっていて、訳が分からないといった顔でこちらを見ている。
そんな表情さえ可愛いと思う俺は重傷だろう。
「千夏」
「は、はいっ」
そう声をかけると彼女は勢い良く返事した。
そんな彼女の必死な姿に、思わず笑いそうになるが堪える。
とにかくあいつが誰なのか知りたい。
子供みたいに嫉妬していることぐらい分かっている。
それでも、かっこ悪い自分を晒してまで知りたいと思うのは、彼女のことがどうしようもないくらい好きだからだろう。
しかし、初めてばかりの千夏に混乱だけはさせたくない。
自分の気持ちを押し付けるのではなく、理解してもらえるように言わなければ。