初めての恋はあなたと。番外編
「さっきの男は誰だ?」
「あ、倉石君ですか?総務課の新入社員で私の後輩です」
「何でここにいたんだ?休憩所なら3階にでもあるだろう?」
「飲みたいものがなくて…気付いたらここまで来ていたんです」
「どうしても飲みたくて」と言いながら、持っていたペットボトルを見せてくれた。
彼女の好きなリンゴジュース。
見つけた時の彼女の嬉しそうな顔が浮かんで、胸が温かくなった。
「3階に戻るのも良かったんですが何となくここで飲んで行こうと思って。その後すぐに倉石君が来たんです。飲みたいものがなかったからって」
…その倉石っていう新入社員の男は、彼女を追って来たんだろうな。
誰にでも分かるようなことを、真に受ける彼女に少々、いや相当心配になる。
そういう素直なところも彼女の魅力だろうけど。
こういう時に発揮しないでほしい。
「あのえ…和也さん」
「今江崎課長って言おうとした?」
「はい…」
いつもなら会社では絶対に、俺のことは江崎課長と呼ぶのに。
不思議そうな顔をすると、彼女は少し顔を赤く染めこちらを見上げた。
その表情が俺の、必死で保っている理性をいとも簡単に崩すということに彼女は気付いていない。
「あ、倉石君ですか?総務課の新入社員で私の後輩です」
「何でここにいたんだ?休憩所なら3階にでもあるだろう?」
「飲みたいものがなくて…気付いたらここまで来ていたんです」
「どうしても飲みたくて」と言いながら、持っていたペットボトルを見せてくれた。
彼女の好きなリンゴジュース。
見つけた時の彼女の嬉しそうな顔が浮かんで、胸が温かくなった。
「3階に戻るのも良かったんですが何となくここで飲んで行こうと思って。その後すぐに倉石君が来たんです。飲みたいものがなかったからって」
…その倉石っていう新入社員の男は、彼女を追って来たんだろうな。
誰にでも分かるようなことを、真に受ける彼女に少々、いや相当心配になる。
そういう素直なところも彼女の魅力だろうけど。
こういう時に発揮しないでほしい。
「あのえ…和也さん」
「今江崎課長って言おうとした?」
「はい…」
いつもなら会社では絶対に、俺のことは江崎課長と呼ぶのに。
不思議そうな顔をすると、彼女は少し顔を赤く染めこちらを見上げた。
その表情が俺の、必死で保っている理性をいとも簡単に崩すということに彼女は気付いていない。