Task Force-特別任務部隊-
悪い夢でも見ているみたいだった。

今も無数の弾丸が、マクナイトを、グライムズを、マットを掠めていく。

飛来するRPGの爆発が、至近距離で炸裂する。

爆発によって飛び散った瓦礫の破片が、雨霰の如く降り注いでくる。

初陣がこんな激戦地とは、つくづくグライムズはついていなかった。

本当に生きて帰れるのか?

このままここで、ミンチになって終わるんじゃないのか?

何度もそんな予感が頭を掠める。

「グライムズ…」

脇腹を押さえたまま、マットが掠れた声で言う。

「置いて行け…お前達だけなら…逃げおおせられる」

「何言ってるんですっ?」

「その代わり…」

マットはグライムズの顔を見た。

「手榴弾を一個だけくれ…奴らをギリギリまで引き付けて…自爆して巻き込む」

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