Task Force-特別任務部隊-
慎重に飛行場内を進んでいくチーム8。

「隊長」

M4カービンを構えていたスティングレイが言う。

「ああ」

頷くトライデント。

静かすぎる。

ノリエガ達はまだ、飛行場に到着していないのだろうか。

あれ程慌てて国外逃亡の準備を進めていたというのに。

まさかこちらの裏をかいて、陸路での逃亡を図った?

敵側の情報が錯綜している以上、はっきりした事は分からない。

確証も得られないまま、チーム8は飛行場の格納庫まで侵入する。

「隊長」

格納庫の扉の左右に立って、ネプチューンとドルフィンがトライデントの指示を待つ。

本当にこのまま進んでいいものか。

タスクフォースの増援を要請した方がいいのではないか。

百戦錬磨のSEAL隊員としての勘が、トライデントに告げる。

しかしもたついていては、ノリエガが逃亡してしまうかもしれない。

「…隊長」

スティングレイもトライデントの指示を待っている。

「よし」

トライデントは決断した。

「格納庫に突入する。油断するなよ」

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