Task Force-特別任務部隊-
「中佐」

グライムズが戻ってきたのは、一時間後だった。

「アフガニスタン国軍には、作戦中の部隊はないそうです」

「うむ、で、タスクフォースは?」

「それが…」

グライムズは困惑した顔をする。

「ドーベル少将自ら無線に出てくれまして、『教えられん』と」

「……ドーベルの奴め」

マクナイトは舌打ちする。

「グライムズ、サンダース軍曹を呼んで来い。山岳部に向かう」

「ええっ?」

マクナイトの言葉に、グライムズはギョッとした。

「何でですかっ?」

「いいかグライムズ、お前もレンジャーでありタスクフォースなら覚えておけ」

マクナイトは振り向く。

「お前は作戦中の部隊がいないかどうか確認をとり、ドーベルは『教えられん』と言った…作戦中の部隊がいないのならば、『いない』と答える筈だ。『教えられん』という事は、ドーベルめ、何か極秘の作戦を進行させているな…自分の点数稼ぎの為に」

< 242 / 840 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop