Task Force-特別任務部隊-
情報収集は空振りだったが。

「ん?」

ガイストは狙撃手の持っている銃に目を向けた。

銃そのものは、よく見かけるM16。

アメリカ軍制式ライフルとして有名だ。

このモデルは、M16A1だろうか。

5.56ミリ弾を20発装填できる。

だがガイストが着目したのは、このM16に改良を施してある点だった。

スリムなロングバレル、フォアグリップ、銃口にはサプレッサー。

AR-15系のキャリーハンドルはカットされ、スコープをローマウントできるようにしてある。

リコイルスプリングが 入っているストック後方の部分をギリギリまで短くし、落下傘降下兵用の折り畳みのパイプストックが取り付けられている。

いわばM16パラトルーパーカスタムといった所か。

密林での行軍中に、銃口に小枝が挟まる事を防止する為に消炎器が先割れ型から鳥籠型へ変更され、高温多湿気候下での実戦投入を通じてボルトのクロームメッキ処理、ストック内へのメンテナンスキット収納といった改良が加えられたなど、過酷な環境下での使用を想定して作られたM16A1をスナイパーライフルにカスタムしてある辺り、現場の兵士の試行錯誤によって改良されたものと思われる。

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