Task Force-特別任務部隊-
崖を抜け、鬱蒼とした木々が姿を現し始めた頃だった。

『伏せろ』

先行するトライデントがハンドシグナルでスティングレイに指示する。

草むらの中に身を隠す二人。

…前方に、外国人戦闘員2名の姿。

喫煙しつつ、話をしている。

警備の合間の休憩中といった所か。

「异常没有吗?(異常はないか?)」

「啊,没有问题(ああ、問題ない)」

中国語で兵士二人が会話する。

「比起这样的山中,我在干制鲣鱼工厂痕迹的警备也好(こんな山の中より、俺も鰹節工場跡での警備がよかったな)」

「要是那里弹药和食品都聚全(あそこなら弾薬も食料も揃ってるからな)」

鰹節工場跡とは、明治時代に開拓により島の西岸に作られた物の事だ。

近くに珊瑚礁を砕いて船着き場も作られているが、そこは既に敵が陣取っているだろうと予測されていた。

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