Task Force-特別任務部隊-

治安維持部隊撤退後の首都グロズヌイ。

廃墟と化した街の中を歩いていたゴーストは、戦場で逃げ遅れていた幼い娘を見つける。

肩口までの蒼い髪も、白い肌も、埃と煤と、目の前で死んだ両親の返り血で汚れている。

その惨劇のショックで感情が壊れてしまったのか、娘は泣きも喚きもせず、ただただ両親の亡骸の前に蹲る。

銃を持ったゴーストが歩み寄って来ても、彼女は見上げるだけだった。

光をなくした瞳が、ゴーストを見つめる。

彼女を助け、養女として育ててやろうと考えたのは、ほんの気紛れに過ぎない。

戦場を渡り歩くゴーストにとって、必ず足手纏いになる事は分かり切っていたのに、何故その時はそう思ったのか。

いまだに理解できない。

ただ言える事は、養女となった娘はゴーストの足を引っ張る事もなく、必死になって彼の後をついて行き、やがては自身の身を守る事は勿論、時にはゴーストの援護をできるほどに狙撃の腕を上げていったという事。

養女の名は、コートニーといった。