Task Force-特別任務部隊-
「待って下さい」

ドーベルの言葉に異を唱えたのは、増援部隊としてこの基地に到着したばかりの戦術自衛隊小川小隊だった。

「潜入のスペシャリストと言われたゴーストやフリッケン・ガイストが、こんな拙劣な方法をとったのには訳がある筈です。殺さずに拘束して、尋問した方がいい」

「そうやって殺さずに生かしておいたからこそ、こいつらは再三にわたって我々の邪魔をし続けてきたのだろう!撃て!」

小川の言葉に怒鳴り散らすドーベル。

…ドーベルは、何か焦っているように見えた。

ここまで追い詰めておきながら、ゴーストやガイストに対して恐怖を感じているように見えた。

何だ?

何に脅えている?

その場に居合わせたマクナイト、グライムズ、スティングレイ、そして小川小隊の隊員やレンジャーの兵士達が、ドーベルの態度に違和感を覚える中。

『他区画の制圧完了しました、バグダディ司令』

その音声は、大音量でフォートベニング基地内に流れた。

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