Task Force-特別任務部隊-
88式鉄帽を目深に被り直し、進藤は立ち上がった。

「しばらくはこの警察署に籠城する事になると思います。豊田さんはとりあえず、傷を癒す事に専念して下さい。俺がその間踏ん張りますから」

89式小銃を手に、部屋を出て行く進藤。

「……」

胸の高鳴りを押さえ切れないまま、豊田はギュッと迷彩服3型の胸元を握り締めた。

進藤は、急速に成長している。

この戦いが、確実に彼を成長させている。

しかしその成長の切っ掛けは『憎悪』だ。

憎悪の為に腕を上げ、憎悪から豊田を守ろうとしている。

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