Task Force-特別任務部隊-
足場に上がったのは、戦術自衛隊三浦分隊の三浦 和平分隊長と、劉 麗華一等陸士。

「セクション1でテロリスト2名処理、これよりセクション2へ向かう」

潜水装備を取り外しつつ、三浦がHQ(司令部)に無線を送った。

…ここは東シナ海の海底から石油や天然ガスを掘削・生産する為に必要な労働者や機械類を収容する、海上に設置される巨大構造物、石油プラットフォーム。

石油リグと呼ばれる事もある。

環境に応じて、プラットフォームを海底に繋いで人工島にするか、或いは浮かせた状態にする。

石油プラットフォームというのは、石油業界に絡む反対運動や陰謀、或いは石油や天然ガスの経済に占める重要度から、テロリストの攻撃目標になりうると考えられている。

海上のテロ対策に関係する当局(アメリカ沿岸警備隊やNavy SEALs)は、しばしばプラットフォーム攻撃への対処訓練を行っている。

そんな中、この東シナ海の石油プラットフォームが、テログループによって占拠された。

彼らは作業員など23名を人質にとり、依然占拠を続けている。

テログループの人数は10名程度と見られている。

そこでテログループの制圧と人質の救出の為、戦術海上自衛隊と三浦分隊による、合同作戦が展開されていた。

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