Task Force-特別任務部隊-
とはいえ、三浦分隊は現在4名。

そのうち豊田と進藤は、アフガニスタンの戦災復興活動に派遣されている。

残った三浦と麗華だけで、任務を遂行しなければならない。

「たった二人だけでテロリスト制圧なんてさ…私、女の子よ?こういう荒っぽい仕事は、小川小隊長や小暮副隊長が出ればいいのに」

潜水装備を外しながら、麗華がブツブツ言う。

「私語が多いぞ麗華」

M4カービンのセイフティ(安全装置)を解除して、三浦が振り向いた。

「私の愛銃だった試作型対戦車狙撃銃だって、壊れたまま修理もしてもらえないからM24対人狙撃銃のままだしさぁ…タスクフォースって、もう少し隊員の装備面考えてくれてもいいんじゃない?」

文句が多い。

テロリストが占拠している現場で言う事ではないような気もする。

「小川小隊長や小暮副隊長は、作戦の指示や部隊の統率が仕事だ。こんな現場レベルにホイホイ出て来れる訳がない。分隊長時代とは違うんだ。それに…」

三浦は上層への階段を上がる。

「テロリスト10人くらい、俺とお前だけで充分だろ?」

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