俺様社長とスキャンダルキス~おまけ完~
その言葉の後、舞は俯いた。

「パパ、私のせいで、社長が、社長でなくなると言われたら、

パパが同じ立場ならどう思う?」


「…どういう事だ?」

舞の言葉に驚く父。


「私が社長から離れさえすれば、すべてが丸く収まると言われたら?」

「…誰に言われた?」

「・・・」


「最近、社長の解任会議があったよ」

「・・・え?!」

舞はパッと顔を上げ、父を見つめた。

・・・そこには、優しい笑顔を浮かべる父の顔があった。

なぜ、そんな穏やかな顔が出来るのか?

何も知らない舞は、潤んだ瞳で父を見つめる。


「すべては、副社長と総合事務課の部長の策略だった。

…だが、すべて丸く収まった、舞は何も気に留める事はなかったんだ」

「・・・え??」


「社長はすべて知ってたよ。

あの方は、周りの動きをしっかり読んでる。

もう、社長が解任される事もなくなった・・・

舞が、自分から離れた理由を聞いたら、社長は驚くだろうな。

自分の為に、身を引いた舞に・・・」
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