俺様社長とスキャンダルキス~おまけ完~
…貴洋は焦っていた。

なぜ急に、長嶋社長から呼び出しを受けたのか。

しかも長嶋社長は、舞と一緒に来るようにと言っていた。


…長嶋社長は、舞の存在すら知らないはずなのに。

「どこに行くんですか?」

車の中、舞が貴洋に問いかける。


「会社に行くんだよ…オレの」

「貴洋先輩の?・・・でもなんで私まで?」

困惑の表情で、舞が呟いた。



「そんな事、…オレの方が聞きたいくらいだ」

それが貴洋の本音だった。


…ただいまの時刻。

午後7時。

・・・英志の両親と会う約束をしている1時間前だった。


英志から、何度か着信はあった。

それでも、舞はそれにでられなかった。

今日、会う事は・・・いや、今後ずっと、英志の両親に会う事など、

舞にはないと思っていたからだった。


…それから間もなくして、長嶋コーポレーションに着いた二人は、

真っ直ぐ社長室に向かった。
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