俺様社長とスキャンダルキス~おまけ完~
舞の横を、貴洋が通り過ぎていく。

「オレの完敗みたいだな」

「…貴洋先輩」

…会社を出た貴洋を待ち受けていた人物がいた。


「岡田貴洋さんだね?」

「…はい、貴方は?」


「警察の者です、貴方に、逮捕状が出ています。

署まで、ご同行願いますか?」


「・・・はい」

岡崎物産、長嶋コーポレーションでも、悪の限りを尽くし、

警察は捜査を重ねていた。

貴洋は、一瞬だけ会社のビルを見上げた。


・・・もっと早く、舞に会っていたら、何かが変わっていたのか?

…いや、何も、変わりはしない・・・。


変わり果てた自分を、亡くなった彼女はきっと、

怒ってるに違いない。そんな事を思いながら、

貴洋は静かに、パトカーに乗り込んだ。
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