俺様社長とスキャンダルキス~おまけ完~
「ちょっと待ってください二人とも」

英志が二人を止めた。

長嶋社長も、長嶋も英志を見た。


「長嶋コーポレーションの今後は二人にお任せして、

私はこれで失礼させていただきます。

長嶋…もし、俺の所に戻ってくるなら、気兼ねなく、

戻ってこい。俺は歓迎する・・・ここに戻るなら止めない。

お前の人生だ、しっかり考えろ」

そう言って微笑んだ英志に、長嶋も微笑み頷いた。



「舞、行こうか」

「・・・」

ずっと黙ったままの舞を、英志は優しく手を引いて、

社長室を出ていった。


英志は舞をどこに連れて行くのだろうか。


車は、英志の両親と会うはずの場所を通り過ぎた。


「…英志さん」

舞は、小さな声で英志を呼ぶ。

英志は前を向いたまま、それに応えた。



「大丈夫だ、両親には、急用が出来たから、

日にちを代えてもらうように言ってあるから」

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