俺様社長とスキャンダルキス~おまけ完~
「英志さん、お母様が」

舞は必死に英志を止めようとするが、

英志は全く止まろうとはしない。


「お願いです」

「・・・」


「止まってくれないなら、結婚の話しは白紙に戻します」

「?!!」

そこまで言ってようやく英志の足が止まった。

舞は安堵の溜息をつき、英志を見上げた。


「舞、お前」

「そこまで言わないと、止まってはくれないでしょう?」

「・・・」

悲しげに見つめられて、英志は胸を痛めた。

舞にこんな顔をさせたいわけじゃない。

舞には、優しい笑顔が似合っている。


「やっと止まってくれたのね・・・

舞さん、ごめんなさいね…夫があんな事考えてるなんて、

私も知らなかったの・・・」

そう言って美津子は舞に、深々と頭を下げた。

舞は驚き、美津子の頭をあげさせる。


「いいえ、そんな・・・

私が至らないばかりにこんな事になって・・・」

そう言って舞は申し訳なさそうな顔をした。
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