俺様社長とスキャンダルキス~おまけ完~
「至らないだなんてそんな!

…舞さん、貴女、副社長のお嬢様なんでしょう?」


「・・・はい」


小さく頷いた舞を見て、美津子は優しく微笑んだ。

「副社長は、立派な方です。奥様も、良妻賢母でいらして。

そんな二人の娘さんですもの、申し分ないわ」

「…お母様」


「・・・でもね、副社長と、夫・・・。

少しばかり仲が悪いの・・・」

そう言って苦笑いした美津子を見て、舞と英志は、

顔を見合わせた。


「そんな事、初耳ですよ、母さん」

英志がポツリとつぶやく。


「そうねぇ・・・

仕事の時は、そんな素振り、2人とも見せた事ないから」


「英志さんとの結婚…お父さんは認めてくれてますけど」

舞は恐る恐る答えた。


「そう、流石は忠行さん、心が広いわねえ。

夫とは大違い」

美津子はクスクスと笑った。
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