俺様社長とスキャンダルキス~おまけ完~
突然の告白に、舞は頭が真っ白になった。

・・・こんな事があるだろうか?

入社してからずっと想い焦がれた相手からの告白。


「貴洋先輩・・・」

真っ白な頭で貴洋の名前を呟いた舞。

そんな舞を見る貴洋の眼差しはとても優しげで、

舞は吸い込まれそうだった。


「…なんて、そんな事出来ないよな」

「・・・え」

夢から一気に現実に引き戻された。


「オレに、彼女なんてできない。作れないんだ」

「どういう事、ですか?」

恐る恐る訪ねると、貴洋は悲しげに笑った。


「さぁ、なんでかな」

「・・・」

そう言って言葉を濁した貴洋は、

黙ったまま、舞の手を取ると、歩き出す。


…これ以上深入りしない方がいいのかと思うと、

舞はどんな言葉もすべて呑み込んだ。
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