俺様社長とスキャンダルキス~おまけ完~
「言うべきではなかったのに、舞、

俺が好きな相手の名前を言ってしまった・・・・。

舞を苦しめるような形にしたのは俺だ、悪かった」


そう言って英志の腕は、更に舞をきつく抱きしめた。

「英志さん・・・ごめんなさい」

「…なぜ、舞が謝る?」


「私といるばかりに、英志さんを悩ませてばかり・・・。

英志さんを苦しめているのは自分じゃないかって思えてならない」


そう言って舞は、英志の胸に顔を埋めた。

「舞の事を考えて、苦しいなんて思った事はない。

この手で、舞を幸せに出来るなら、そう思うと、

次々に色んな事が思い浮かぶんだ。

舞以外の女じゃ、こんな事、微塵も感じないし、思わないし

行動しようとも思わない。

…しかし、俺の傍にいる事が、舞を苦しめてるか?」



英志の問いかけに、舞は何度も首を振って見せた。

それを見た英志は、優しい表情で微笑んだ。


「会社の事は気にするな。

どうにでもなる・・・舞は、自分の事だけ、

考えていればいい」


「…英志さん」

『どうにでもなる』

その言葉は、自分に言い聞かせている言葉でもあった英志。

ホントは、会社が始まって以来の窮地に立たされている。
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