俺様社長とスキャンダルキス~おまけ完~
2人に想いを告げられ、その想いを受け取った美幸が選んだ相手は、

裕次郎ではなく、忠行だった。

裕次郎は失恋し、二度と恋はしないと思っていた矢先、

縁談の話が持ち上がった。その相手が美津子だった。

裕次郎は全く乗り気ではなかった。

でも、いつも明るく、笑顔を絶やさない美津子。


美幸の事があるから結婚はしない。


そう言ったのに、美津子は裕次郎に言った。

『ずっと、美幸を想っててもいいです。

私を好きにならなくてもいい・・・

その分、私が貴方を一生懸命愛しますから』

そう言って笑った美津子。

…裕次郎は、そんな美津子に、気持ちが傾き始めた。


・・・彼女が傍にいれば、自分も幸せになれるかもしれない。

・・・自分をここまで想ってくれる相手は、2度と現れない。

・・・そんな美津子を、自分の手で、幸せにしてあげよう。


話しを重ねるたびに、その思いは強くなり、結婚を決めた。


・・・そして今に至るのだが。


…裕次郎は、美津子を心底敬愛し、慈しんできたつもりだった。

…しかし、英志と舞の事で、昔の想いがかすめてしまい、

美津子を苦しめたのは事実。
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