俺様社長とスキャンダルキス~おまけ完~
…それから3日間。

英志は、本当に舞の傍にいた。

弱った舞が元気になるのは手に取るようにわかった。


…その間、長嶋は、一度も英志に連絡をする事も、

ホテルに姿を現すこともなかった。


少しでも、2人の愛が深まるように。

長嶋はそう思っての行動だった。

そして、自分の思いにけじめをつける為の3日間でもあった。


…結婚式当日の朝。

舞は、英志と共に式場にいた。

2人は別々の部屋で、身支度を始め、

先に用意のできた英志は、挨拶に来る来客たちに挨拶をしていた。


それから遅れ舞の支度も整った。

・・・一人、部屋の椅子に腰かけると、

誰かが部屋をノックし入ってきた。


「…綺麗ですね」

「…長嶋さん」

舞の花嫁衣装を始めに見たのは、長嶋だった。


「今日は晴天にも恵まれ、本当に良かったです。

・・・ご結婚、おめでとうございます」

そう言って微笑む長嶋を見て、舞は、胸がキュッとなった。
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