俺様社長とスキャンダルキス~おまけ完~
「もう仕事終わったよ?かえろ?

…今日は舞と一緒にいるからさ」


優しい加奈の言葉にも、首を振る事しかできなかった。


誰もいなくなったオフィスの中。

帰る気力すら出なくて、デスクでつっぷしていた舞。


そんな舞の肩に、誰かの手が触れた。



「泣いてるのか?」

「・・・・」


その声には聞き覚えがあった。

でもそれに応える気力は、舞にはなかった。


ただ悲しくて、辛くて、泣く事だけしかできなかった。


そんな舞を、声をかけた人物は、

包み込むように、優しくでもしっかりと、

悲しみまで包み込むように抱きしめた。


・・・その優しさが舞の心に沁み、

舞は声をあげて泣いてしまった。
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