俺様社長とスキャンダルキス~おまけ完~
「さぁ、どうするの?

警察へつきだしてくれて構わなわよ」

そう言って英志を見つめた静香。

・・・英志はふぅと、溜息をつき、静香に言った。



「警察へは連れて行かない。

名誉棄損で訴える事もしない」


「どうして?!」

英志の言葉に、静香は納得いかない。


「もう2度と、こんなことしてほしくない。

約束してくれれば、それでいい」


「そんな甘いこと言ってていいの?

またやるかもしれないわ、いいえ、もっと酷い事をするわ」

突き放してくれればいい、静香はそう思っていた。


・・・でも、英志は切なげな瞳で静香を見つめる。

その瞳に、静香の心は揺れ動いた。


「君は、そんな事はしない・・・。

オレと舞に、きっと手出しは出来ない。

本当の君が、優しい人だって、知ってるからだ」


「・・・な、何でそんな事が言いきれるのよ」

静香の言葉は震えていた。
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