俺様社長とスキャンダルキス~おまけ完~
フゥ~と、溜息をついた舞は、

目線をエレベーターに向け、歩き出そうとした。


「大高さん」

「・・・え??」

背後から突然呼ばれ、舞は振り返った。

…なぜ、英志の秘書が、私を呼んだのか?



「これ、社長からです」

「・・・・」

名刺を一枚舞の手の上に置いた長嶋は、軽く会釈をして、

早足で英志の元に戻っていった。


・・・手の上に置かれた名刺は、英志の物だった。

岡崎物産取締役

岡崎英志

03ー××××ー××××

090-3941-××××


会社の電話番号の下に、英志のプライベートの携帯番号、そして。


『舞が電話をかけてくれば、どんな時も飛んでいく』

そう書かれていた。

…嘘ばっかり。そう思った。

だって、英志は、会社の社長だ、電話位で、

仕事中に抜けられるわけがない。
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