俺様社長とスキャンダルキス~おまけ完~
我慢ならなかった舞は、こともあろうに、

英志の頬を、思いっきり引っ叩くと、

せいせいしたように、英志の前から立ち去った。


「…威勢のいい女」

頬を擦りながら英志はまたロビーに向かって歩き出した。



「社長・・・・頬が赤いですが」

秘書である長嶋が英志の頬を見て、驚いている。


「気のせいだ」

英志は何食わぬ顔で答えた。


「先ほどの女子社員に、何か悪さでも?」

真顔で言った長嶋を見て英志はフッと笑った。



「いいおもちゃを見つけただけだ」

そう言って、車の方に向かって歩き出した。


それを見た長嶋は、またか、と言わんばかりの顔でため息をついた。


英志は、ちょっと変わった人物のようだ。

長嶋は、英志がだいぶ先を行っていたので、慌てて後を追いかけた。


…後に、

2人のキス事件は、会社中に広がったのは言うまでもない。
< 4 / 277 >

この作品をシェア

pagetop