俺様社長とスキャンダルキス~おまけ完~
今朝は目覚ましが鳴らない日曜日。

舞は、遅い朝を迎えた。

ゆっくり目を開けると、英志の姿はそこにはなく、

舞はなんだかホッとしていた。

…寝顔を見られていたら、流石にちょっと。

…いや待て。

英志の方が先に起きているのだから、

寝顔はバッチリ見られているな。

そう思うと、ガックリと、肩を落とした。


だって、寝ている顔なんて、本人には、絶対わからないから。

どんな顔をしてたのかなんて、考えるだけで怖い。


でも、英志のおかげで、ぐっすり眠れたのは事実。

・・・英志はまるで舞の精神安定剤のような存在だった。

・・・ぐ~。

…寝起きだと言うのに、お腹の虫が鳴いている。

正直なお腹め。

舞は、溜息をつき、やっとベッドから起き上がった。

そしてリビングに向かう。


「…なんだ、もう起きたのか」

「…もう、9時ですから…ぁ、おはようございます」

「あぁ、おはよう」

あまり言い慣れていないのか、英志は少し、

照れくさそうに言った。
< 51 / 277 >

この作品をシェア

pagetop