俺様社長とスキャンダルキス~おまけ完~
そして、今度は、英志の手を、蛇口に持って行き、

水に。

「結構深く切っちゃいましたね、消毒と、バンソーコー

ありますか?」


「…あの棚の救急箱に」

「わかりました」

それから、舞は救急箱を持って、英志の前に来ると、

消毒して、バンソーコーを貼った。


「これでよし…後は私が‥?!」

そこまで言いかけて、今度は舞が黙り込んだ。


・・・英志が、舞を抱き寄せたのだ。


「舞は、きっといい嫁になるな」

「えっ///」


「ずっと・・・」

そこまで言って英志はそれ以上の言葉は飲みこんだ。

『ずっとこうやって、一緒にいられればいいのに』

『俺の嫁になれ』

言いたい事はあったのに。

言えない自分がもどかしかった。


「…手当、ありがとう、悪いが後は頼んでもいいか?

・・・仕事があったのを思い出した」
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