俺様社長とスキャンダルキス~おまけ完~
ベッドの中の舞は、英志の香りに包まれて、

気持ちよさそうに眠っていた。

そんな舞を、英志はそっと抱きしめて、

今舞がここにいる事を噛みしめた。


…女なんて、ただの遊び。


今までそれなりに女性関係あったが、

どれも本気にはなれなかった。

親の勧めで、お見合い相手とも付き合ってみたものの、

つい暴言を吐いてしまい、長続きなど無理だった。


…それなのに、今どうした事だろう。


こんなにも彼女が愛おしいと思う。

彼女が傷つかないように、言葉を選び、

泣いていれば優しく抱きしめ、

どんな些細な事でも、彼女が笑ってくれるならと、

右往左往しながら、今このあり様だ。


・・・本気で、…心の底から、

彼女を好きになってしまった英志は、

絶対に、舞を離したくないと思う。


だがそれは、自分の我が儘だと思うと、

到底、口に出すことはできないだろう。
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