俺様社長とスキャンダルキス~おまけ完~
「前の俺は、最悪だったんだな」

英志の言葉に、長嶋は焦る。

すべてをさらけ出して話してくれる英志につられて、

つい自分も本音をポロリと言ってしまったから。


そんな長嶋を見て、また英志は笑った。


「それでいい、俺に喝を入れられるのは、

秘書であるお前の仕事だ、だから、これからもよろしく頼む」

そう言って自分のグラスを長嶋のグラスに軽くあてた。


・・・長嶋は改めて思った。

この人の為なら、どんな仕事だって頑張れる。

どんな事をしてでも、社長を自分の手で守ると。


…社長は知らない、魔の手から。



その夜は遅くまで二人で取りとめのない話をした。

まるで二人は兄弟のように見えた。

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