俺様社長とスキャンダルキス~おまけ完~
・・・英志はなぜか、泣いてしまいそうだった。

男は泣くもんじゃない。

英志は常々そう思っていた。

だから流すことはなかったが、口に手を当てていた。


泣きたくなるくらい嬉しかったのだ。


もう、二度と、舞の顔も、声すらも、

聞けないと思っていたのに。

まさかの舞からの留守電。


…嬉しい。

嬉しいと共に、別の感情も芽生えた。


…舞は、どんな理由で、英志を待っているのかという事。


舞には、想う男がいる。


そんな男より、英志の事を、想ってくれているのだろうか?

それとも、他に理由が・・・?


・・・最後に思ったのは、


一分一秒でも早く、舞に会いたい。


それが何よりも、勝っていた。
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