俺様社長とスキャンダルキス~おまけ完~
キッチンから聞こえる音たちに、

英志は耳を傾けていたのだ。

今キッチンに舞がいる。

…本当は料理をしている姿を見ていたいが、

舞は料理がしにくいと言っていたので、

そこは100歩譲って諦めた。


ここで、舞の料理している音を聞くくらいなら、

流石の舞も怒らないだろう。



…それから更に時間が過ぎ、いい匂いが漂ってくる。


「・・・あ」

「…ん、美味いな」

ハンバーグを焼く傍らで、舞はポテトサラダを作っていた。

そのサラダを混ぜていると、突然手が伸びてきて、

その手は英志の口に収まった。


「もぅ・・・」

そう言いながら、子供みたいな事をする英志が、

たまらなく愛おしく思えて、

舞は怒る事も忘れて笑っていた。


「…ハンバーグは?」

「…もうできそうです」
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