俺様社長とスキャンダルキス~おまけ完~
英志以上に、

貴洋は自分の事しか考えない、

横暴な人だった。

・・・こんな人を好きになったなんて、

そんな自分が嫌になった。


・・・英志は自分の好きなように動く人だが、

周りに気を遣ってきた。

だから、クビになるものも、左遷されるものも、

今までただの一人も出なかった。

平社員の進退さえ、英志は守ってきたのだ。


一度岡崎物産に務めたものは、

一生、自分が、面倒を見る。

それが英志の心情だった。


この事を知っているのは舞ただ一人だけだった。

ベッドの中で、ただ一度だけ、

この話をしてくれた英志。

舞は、英志にこの話を聞いていてよかったと思った。


…貴洋は間違っている。

そう思うなら、間違いを正すのは今だろう。


「貴洋先輩、社長は、自分勝手なんかじゃありません。

だから・・・「舞ちゃん、社長に、何か言われたんだね?

その事を信用しちゃいけない。

あの人は、岡崎物産の社長には相応しくない」
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