俺様社長とスキャンダルキス~おまけ完~
「舞」

英志が舞を呼ぶ。

でも舞は、何も言わず歩いていく。


「舞、待て」

それでも舞は止まらない。



「頼む、…俺の傍にいてくれ」

その言葉に、舞は一瞬足を止めた。

…傍にいてもらいたいのは、舞の方だった。


「ごめんなさい、もう来ませんから」

その声も震えていた。

思っている事とは真逆の事を言っているせいだ。

本当は、真実を告げたいのに。


でも、それをしてしまえば、

英志は社長でなくなる。


…また歩き出した舞だったが、止まらざるおえなかった。

英志は、舞を反転させ、思いっきり抱きしめた。


どうであれ、また自分の前に、

舞が姿を現した。

抱きしめたい、キスしたい。

舞を、自分のモノにしたい。
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