冷房のきいた部屋
「はぁ〜お腹いっぱい」
貴方が後ろにのけ反り
お腹をおさえる
あたしは
食器を台所の洗い場に
ひいていく
TSUTAYAで
借りてきた
新譜の恋愛映画を
部屋を暗くして
2人でみた…
まだ始まって
一時間もたってないのに
スビっ…
ヒック…ヒック…
あたしの隣りでは
泣きじゃくる裕太がいた
「やだ…可愛い」
裕太はいつも
涙もろい
あたしはその度
画面なんて見ずに…
裕太の横顔に夢中になる
見つめるあたしに
裕太が気付く
裕太の顔にあたしが
笑うと
「ニャロ〜」
「あはは」
裕太は可愛い声で
抱き付いてきて
キスをする
優しい優しい
裕太のキス
あたしをギュッて
抱き締めて
強く強く抱いてくれる
その内
裕太の唇があたしの
右の首に落ちてきて
耳に吐息をかける
「裕…太…」
裕太はそのまま
あたしをベッドへ運ぶ
「好き」
「好き」
何度言っただろう
「裕太」
「裕太」
何度呼んだだろう……
あたしは
きつく裕太を抱き締める
2人ずっと
一緒に居られる様に…
願いを込めて