白い月~夜明け前のその空に~
(夢なようで夢じゃない…)
現実と夢が入り交ざり、いつも最後は白くぼやけて消えていく。
そんな夢を見るのは、あの夜から今日で4回目だった。
もやもやした景色は、現実世界の優月の心でかなり尾を引く。
着替えて洗面所へ顔を洗いに向かう。
何も見てない、知らないふりは、いつまでできる?気持ちは、どこまで隠せる?
優月はそんなことを、鏡に映った冴えない顔の自分に問いかけていた。