白い月~夜明け前のその空に~
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付き合っているふりをどうにか続けること約3週間。
効果は少しずつ出始めてきた。
登下校、休み時間、優月の部活を待っていたりと、地道に一緒にいる時間を作っていったせいか、もはや公認カップル同然になり、陸との噂もほとんど聞こえなくなった。
一番の決め手となったのは、やはり調理実習の出来事だった。
ハプニングだったわりには、上手い口実となったわけだ。
ひとまず、彼が提案したニセカップル作戦は成功と言えそうだ。
しかし、そのニセカップルとなった反面、快く思わない人達がいるのも事実だった。
長澤 光。
忘れてはならない、彼は入学当初から女子の視線を集める、校内随一の人気男子。
モテるのに関わらず、誰とも付き合わずにいたそんな彼が、ついに彼女を作ったともなれば黙っていないだろう…。