白い月~夜明け前のその空に~
抱っこをせがむ瞬を慣れた手つきで抱く優月。
優月の頬をふにふに摘まんでは、ケラケラ笑う瞬。
決して家族以外に見せることはない、優しい眼差しで彼女達を見つめる陸。
そんな三人を穏やかに見守るのは、おばあちゃん。
これは、彼らのいつもの日常光景のごく一部。
彼らはいつも笑顔だった。
その源の全ては、瞬がもたらしていると言っても過言ではない。
瞬が一緒にいれば、何もかも忘れ、本当に心から皆笑顔になれた。