白い月~夜明け前のその空に~
「そういう優月も結構頑固だよな、天邪鬼だし、似てるんじゃん?」
「ええー、陸のほうが絶対頑固だよ。小さい時から変わってないもん、あれダメこれダメとか!うるさいうるさい」
「はははっ、小さい時の話もっと聞きたいな」
「うーん…、いいけど」
幼少期を思い出しながら話を進める優月、始めは陸のことを話すのは、ためらう部分もあったが、気づいたらしだいに話が止まらなくなっていた。
「…サッカーとか野球とか、男の子だから女の子が遊ぶ物と違うでしょ?でも私陸と一緒になって遊んでたんだよね、怪我するからくるなっていつも怒られてさ、怒られても付いてくんだけど。まあ、案の定転んでたよね。陸は子供の時から運動神経抜群だったし、運動音痴な私とよく比較されてちょっとムカついたな…」