白い月~夜明け前のその空に~


そしてその言葉を交わさなくても、満たされてしまう二人の間に流れる風は、どんどん密度を増していくことを、この時はまだ想像もしていなかっただろう。






ただ、この何気ない時間をかみ締めていられればそれでいい、そう思うだけで………。





悪気など一つもなく。






ただただ、お互い無邪気に心からそう思っていた。





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