白い月~夜明け前のその空に~
第二夜
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青白い光を煌々と照らす月は、ただ一人宇宙の中で、しゃべることも笑うことも怒ることもなかった。
賑わう声は、全て月以外の者達が放った。
小さいけれど明るい声の恒星や、挨拶は一瞬だけの流星、決まった周期で会いにくる彗星、ゆったりマイペースに旅話をする惑星など…。
月はその声達をちゃんと毎晩聞いていた。
いつだって夜の窓は賑やかだった。
ただ、届く声というのは、星達だけではなかった…。