君に会ったから
私は階段を次々上っていく
『ふぅ、着いた…』
案の定、誰もいない
さっ!食べよーっと
お弁当をパカッと開ける
中には唐揚げや玉子焼き、ポテトサラダが入っている
『いただきまーす!』
「美味しそうだな」
ビクゥッ
『きゃあっ!』
だだだだだだ誰!??
ってあれ?
『柴…くん?』
なんで?
「俺、いつもここに来てるからさ
玉子焼きちょーだい」
へー、そーなんだ
『あ、はい、どぞ』
お弁当のふたに玉子焼きをのせてあげる
「ありがとう
いただきます」
クールな印象とは別に玉子焼きを食べてるのが意外だった
『あれ?昼ごはんは?』
「俺 昼食べないの」
『お腹すかないの?』
「すくよ」
じゃあ食べなよ
『なんで食べないの?』
「弁当わたしてくる人がいるから
それを理由にしてる」
あー、女の子たちからね
モテるんだなぁ
『もらってあげたら?』
「やだ」
ぷいっとそっぽを向いた
これがギャップか……