みんな仲良いよね、そうゆーこと。


「そうだよ、ウダウダウダウダしやがって。おまえは女か?水森ちゃんか?」

「んなっ、なんだと…?よーし開けてやる。でも絶対おまえの思ってるようにはならないからな、絶対だからな!」

「だからあたしは何もしてないっての。いいから開けよう、はいっ、いちにっ」

「さんっ!…って、ん?何だ?」

「ねぇ、何?何かあった?入ってた?」

「入っ…てた」

「ふふっ、ねぇ何?それ何?」

「何って…て、手紙?」

「うーん手紙が下駄箱に!これってもしかしてもしかすると、」

「ら、ラブレター…?」

「うわー!言っちゃったよこの人!自分の下駄箱にラブレター入ってるとか言っちゃったよ!開けもせずに!読みもせずに!」

「!、い、いや別にそんな、俺はただ、」

「ねぇ読まないの?読まないの?あ、読めないの?じゃあここは間をとってあたしが…」

「いいってちゃんと読めるからっ、いいからほっとけ!おまえはあっち行け!」

「えー?なんでー?つめたーい!なんでー?ねぇなんでー?どうしてー?なんでー?」

「あーっもうウザい!分かったから、居ていいから黙ってろ!じゃあ、えっと…開けるぞ」

「おけ」

「えーとなになに…『ずっと前から気になってました。見かける度にいつも良いなって水森君の事思ってました』」

「フーッ!やる〜!っで?」

「『恥ずかしくて言えなかったけど、手紙にすれば書けるかもって、友達の勧めで書いてみる事にしました。だから思い切って書こうと思います、私の気持ち』」

「おぉ!」

「『好きです。フツー過ぎて地味な所も、一生懸命キャラ作りに必死な所も、だからツッコミに力入れてるちょっと恥ずかしい所も、さりげない優しさを見せて好かれようと必死な所も全部好きです』…は?」

「キターッ!愛の告白!」

「いや、なんか違、」

「いいから続きは?」

「…『言ったらなんでもしてくれそうな所も、最終的には文句言いながらも喜んじゃってる所も、本当はもっとハジけたいと思ってる所も、でもカッコよくなりたいなんて自分にはおこがましいって分かってる所も、私は全部知ってます。水森君の事ならなんでも分かってます。水森君以上に知ってます』って、いやいやいやいや!違うから!全然違うから!つーかなにこれ怖い‼︎ 」

「何って、愛の告白でしょーよ」

「どこがだよ!」

「あぁ、じゃあ普段のありのままの水森の忠実なる描写?」

「どこがだよ!」

「えぇ?あたしはいい線いってると思うけど…」

「どこがだよ!」

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