みんな仲良いよね、そうゆーこと。
「荒し回って目を輝かせて可愛くない事言って我が物顔で歩いてる、それが藤野だ。それが俺の知ってる藤野だよ!らしくない、らしくないぞそんなの…そんな藤野なんて、俺は、俺は…っ、」
「……」
「もう嬉しくてたまらない!これで悩みが3つは減った!」
「だろうと思ったよ」
「……」
「でもまぁアレだな。藤野がこんなに静かだと…アレだ。アレだよな」
「いや、アレだと言われても」
「アレだよ、まぁ何ていうか、その…ほらアレだ、調子出ない…っていうか」
「……」
「……」
「調子狂うんだよなぁ…やっぱり藤野には藤野でいて欲しいっていう気持ちがさぁ、ほら俺って結局はやっぱりおまえらの担任だし、おまえらの事何より愛してるじゃん?そういう気持ちやっぱ大事にしちゃってるとこあるからさ、」
「……」
「……」
「だから藤野にも、いくら俺の悩みの種の藤野でも、話も通じなくてどうにも出来ないって諦めてた藤野でも、本当はこのまま大人しくしてろと心から願ってる藤野でも、それでもやっぱり元気になって健やかな学校生活を送って欲しい、そう思うんだ。教師の鏡の俺としてはな!」
「本音漏れてますけど」
「……」
「だから藤野…悩みがあるなら言ってみろ、俺が聞いてやる。何か悩んでるんだろ?そうだろ?そうなんだろ?」
「そして何故か悩んでるの一択」
「それでみんなに言って回るんだぞ、うちの担任が悩みを聞いて解決してくれたって。出来れば職員室の前なんかで言ってくれると有難い」
「……(やっぱりか)」
「さぁ藤野悩みを言ってみろ。言うんだ、さぁっ、さぁっ!」