みんな仲良いよね、そうゆーこと。
「それがあたしの、今の悩み。大きな人生に関わる、最大の悩み。あたしは…あたしは一体、これからどちらをプレイしていくべきか…どちらが本当に面白いRPGなのか…それが、あたしの悩み…悩みなんです…」
「……」
「…(終わった。やっと終わった、長かった苦痛の時間も終わりを迎えた)」
「…はぁ…」
「…藤野」
「……」
「悩む必要は無いぞ」
「…え?」
「?(せ、先生?)」
「おまえはゲームが好きなんだろう?だったらどっちもやればいい! 」
「…?」
「…いや、でも同時に発売したらお金的に厳しいし…買ったって二つ一気には出来ないし…だとするとどっちか選ばざるを得ない訳で…」
「…藤野、忘れてないか?おまえは一人じゃないって事を」
「…え?」
「せ、先生…?」
「一人で無理なら仲間を頼ればいい!それこそ物語の定番じゃないか、なぁそうだろ?もっと頼れよ、お前にもいるじゃないか、」
「先生…」
「……」
「大事な仲間、水森が!」
「…っ!」
「やっぱりだよ、このパターン!」
「…だからな?買えない時は水森に買って貰えばいい。やりたい時は水森に貸して貰えばいい。そうしてどちらの素晴らしさも分かってるおまえが遊んでやる…それがゲームにとっても、物語にとっても、その主人公達にとっても一番良い事なんじゃないのか?」
「…そうか…そうだった。その通りだ」
「何がだよ、何にもその通りじゃねぇよ」