佐々倉のカノジョ。
~第1章~ 凸凹カップル
西野です!
「見えないなぁ~…」
季節は春。
校舎の前に貼り出された紙の前には、人だかりが。
クラス発表の紙。
そんななか、私、西野璃乃は、身長148cmを精一杯に活用し、なんとか自分のクラスを見ようとした。
「いいや…、もう少し待とう…」
諦めました。
だって無理だもん~…。
人の波に逆らい、抜け出そうとするとふいに、腕を掴まれた。
「?」
「どこいくんだ?」
見上げると、そこにはクールな眼差しを私に向ける一人の男子生徒。
「あ、嵐くん…」
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