佐々倉のカノジョ。
「しょーがねぇな」
璃乃はなにかいい方法があるのかと、涙目で俺を見上げてくる。
残念だけど俺はそこまで頭よくないんでね。
「俺が教えてやるよ、学校では教われないことをな」
「……っ!?」
ぼんっ、と擬音が出そうなほど璃乃は顔を真っ赤にした。
その様子が可愛くて、俺は璃乃をそのまま押し倒した。
「ちょ、嵐くんっ、私、今…っ」
「へぇー、俺の授業より先生の授業のほうがいいんだ?」
「そっ、んなことは……」
おもしれぇ。
どんだけ初心なんだっつの。
「優しくしてやるからさ」
タコみたいになった璃乃の頬にキスをするとくすぐったそうに目を細める。
俺はこいつに―…璃乃に、正直に生きてやろうと思った。