花図鑑
じだいは巡る
だいちはふるえ
いつかは散りゆく
はかない命
めざめない誰か
ぐれんの花びら
りんとして
いまを刻みつける
つまりは
かげろう
きおくの彼方
えくぼが見える
ゆめの途中
くるしい と言ってみた
おとなになる
ときは過ぎ去り
なくに泣けない
にげる場所もない
なつかしい と言ってみた
つまりは
たからもの
こどうを感じる
どくどくと血は巡る
もう一度
もう一度だけ
はるを見せて
なくすことが前提
やくそくは果たせないよ
いつかは失くす
だから
またなくていいから
ちかくに感じてたいけど
もう待たなくていいから
ほほえみだけ
ほほえみだけ交わして
えらんだ運命
むかえに行くの
かえらない
れきしは流れる
もう戻らない