こんな私と、あんな彼。
――美羽side



グィッ



海斗があたしを抱き寄せた。

「てめぇら美羽に何してんだよ。」


「えっだっだって!!……こいつが……ッ。」



「二度と美羽に近付くな。わかったらとっとと消えろこのドブスが!!」





海斗がそう言うと
ギャルたちは泣きながら走って行った。


『海…斗?』

海斗があたしのほっぺたに触れた。

『ッ…!』


「痛かったよな?ごめんな?もっと早くに来れなくて…。」


『えっいや全然!今来てくれただけですごく…あの助かったよ!?ありがとう。』


「…うん。教室、戻れるか?」


『うん!』






そう言って海斗は優しくあたしの手を握って歩き出す。





『ねぇ海斗。何で来てくれたの?』


「なんか学校ついてから美羽、様子変だったから。教室入らないで見てたら、連れてかれてるし。」


『…。』


「で後つけてったんだけど、途中で先生に捕まってさ。そしたら遅くなっちまった…。」
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